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 留番所の中は人でごった返していた。

 入ってすぐの広い土間には、右手に木の掲示板が並んで立てられていて、ずらりと掌ほどの木の札が並んでいる。釘に掛けられて整列したそれにはすべて人の名前が書かれていて、表と裏になっているものがあるようだった。

 恐らくはそれが、いま坑道に入っている人々の管理札なのだろう。その奥では木の台を数人の人々が囲み、台の真ん中に堆く鉱石らしき黒い石が積まれているという光景が見て取れる。

 それは一つ二つではなく、男も女も入り混じって二十人ほどもいるだろうか。ルーペを片手に一つずつ石を選り分けているのを見ると、鑑定と値つけをしているのかもしれない。

 ゼファに促されるままに彼らの間を通って奥へと向かう。

 階段を上り、いくつかの部屋の前を通り過ぎて一番どん詰まりの部屋へと案内された。ノックをしてゼファが先に足を踏み入れる。

「やあ、ご無沙汰、グラン」

 彼が無造作な挨拶をすると、大きな机の向こうで男が顔を上げた。

 歳の頃は五十ほどだろうか。

 厳つい体つきに大きな眼、そしてぐいっと筆で描かれたような太く黒い眉。上背はゼファよりもさらにありそうだ。

 グランと呼ばれた男はその灰色の眼でじろじろと二人を監察してからおもむろに口を開いた。

「なんだ。監察官。そっちのチビの働き口でも探しに来たのか」

 声は体格と容姿に見合って低かったが、意外なほどの美声だった。遠くまで良く届きそうな声だ。

「いやいや。働き口なんて滅相もない。こちらの先生は、ちゃんと国から任命を受けていらっしゃるんだよ」

「なに?」

「紹介するよ。新しくデルフィカに来た、医者の先生だ」

 ゼファに掌で示されて、慌ててリベルテはグランに挨拶をする。

「はじめまして。私はリベルテ・律・アーシェント。昨日付けでデルフィカに配属されました、医師です。こちらの鉱山で働く方々の健康管理並びに有事の際医師としての責務を遂行するよう、任務を受けています」

「………ほぉー」

 しばしの沈黙の後のグランの言葉は、ため息とも何ともつかないものだった。

「初めまして、先生。私はティボルト・グラン、このデルフィカの鉱山の鉱山長だ。………しかしなんだ、先生は……あれかね。研修とでも言われたのかね?」

「え?」

 グランの問いの意味が分からず首を傾げる。

「研修ではありませんが……」

「今後の役に立つ、などと言われて来たのならば早々に引き上げた方がいい。ここは、新米の医者の研修に役立つような生温い場所ではない。早々に逃げ出されるよりもいま交代を都に申し出てもらった方がまだいい」

「……お言葉ですが」

 グランが何を言いたいかがわかって、リベルテは口を開いた。

 侮られることには慣れている。けれど侮られたままではいられないこともあるのだ。

「ご心配なさっている件ならば、大丈夫です。僕はまだ経験の足りない年若い医師ですが、医療のなんたるかは心得ています。実務経験が無いわけでもありません」

「ふん。……先生方には任期というものがあるだろう。それを途中で逃げ出されてしまうと、こちらとしては大変困る。お役所は頭が固くてな、なかなか代わりの医師を派遣してくれない。ここには、絶対に、医者が必要なのだ」

 グランの言うことも良くわかる。たとえば今リベルテが交代を申し出れば、まだ多少の融通は聞くだろう。

 王都には赴任地の決まっていない医師が残っているはずだ。

 もちろん、そんな気は毛頭なかったが。

「僕は自分でこちらの赴任地を選びました。逃げ出すようなことは致しません。若輩者ですので至らないところも多々あるかとは思いますが、ご指導ご鞭撻の程をお願いいたします」

「………ふん」

 鼻白んだ顔でグランがゼファを見やる。ゼファはひょいと肩をすくめて見せた。

「まあ、こんな可愛い顔してるけど、グランが考えてるよりは頑固で度胸のある先生だと思うよ。たぶんね」

「……まあ、いい。事が起きればここがどんな場所かわかるだろうさ」

「オレとしては、グラン相手にここまではきはき言い返すだけでなかなか大したモンだと思うけどねえ」

 茶化すようなゼファの言葉に顔をしかめて、グランは手を振った。

「いい。先生の事はわかった、もう行け。オレは忙しい」

「じゃ、鉱山に入る許可をもらえないかな」

「入山許可だと?」

「そう。先生も、自分の働く場所をどうせなら見ておきたいでしょ」

「………そこまで見る必要があるとは思えないがな。まあいい。おい、ウル!」

 グランが呼ぶと、若い男がひょいっと顔をのぞかせる。

 先程鉱山長が室内にいるかを確かめてくれた青年だった。

「なんだい、山長」

「このお二人が山に入りたいんだそうだ。お前、案内してやれ」

「ええー?オレ、休憩時間なんだけど」

「ぐずぐずいうな。お前だって世話になるかもしれん、新しく来た医者先生だ」

「ええ?」

 青い眼を丸くするウルに、丁寧に頭を下げてリベルテは挨拶をする。

「はじめまして。リベルテ・律・アーシェントです。どうぞよろしくお願いいたします」 

「え、……ええっと、ウルです。よろしく」

 眼を白黒させて慌てているウルを、さっそく意地の悪い笑みを浮かべたゼファがからかう。

「なんだよウル、あんまり可愛いからびっくりしたのか?これでも先生はちゃんとしたお医者様だ、悪いことするととびきり痛い注射をされちゃうかもしれないぜ」

「な、なんだよ!別に驚いてなんかいないぜ、ずいぶん若いなあって思っただけだ!先生幾つだよ」

「今年で十九です」

「なんだよ、オレより年下じゃねーか。そんなに若くっても医者ってのはなれるモンなのか?」

「然るべき学科と経験を修めさえすれば」

「シカルベキ……」

 リベルテの口調はウルを戸惑わせたようだった。眼を白黒させているのにゼファが笑って肩を叩く。

「ほら、案内してくれよ。鉱山の中のことなら誰より良く知ってるんだろ?」

「おお、あったりまえだろ。この山はオレの庭だからな」

 グランに挨拶をし、ウルの背を追って二人は留番所の建物を出た。

 














 検閲の小さな小屋の中で鉱山の中を自由に歩き回るための手形をもらい、柵の反対側に抜ける。

「外から来た奴らは、この手形が無いと絶対山の中に入れない。手形を持っていないと罪人扱いされるから、絶対無くしちゃだめだぜ」

「あ、はい。わかりました…っと」

 言われた端からリベルテは隠しにしまおうとした手形を取り落とし、岩の隙間に滑らせてしまう。

「ああ……ちょ、ちょっと待ってて下さい…」

 狭い隙間からようやく札を取り出すと、ちゃんと持ってろって言ったろ、とウルに叱られた。上着の内側の隠しにしまって口のボタンを留め、ようやくほっとする。

「山ん中で誰かに見せるように言われたら出すんだぜ」

「はい」

「ま、今日はオレがついてるから大丈夫だけどさ」

 比較的広い道は歩き出してすぐに三方向に分かれた。それぞれにそれぞれの山の名前を書いた立て札が立っている。

「どこから行く?」

「じゃ、メテオからで。後は渡し場を使えばいいだろ」

「ええ?」

 ゼファの言葉にウルが露骨なしかめ面をする。

「あんたはともかく……そっちの医者先生は大丈夫なのかよ」

「大丈夫大丈夫」

 ゼファがいい加減な安請け合いをした。けれど渡し場がどういったものかリベルテはまったく知らないので、あまり軽々しく言われても困る。

「あ、あの……」

「まあいっか。駄目なら駄目で回ればいいしな」

 さっさと納得するとウルは先に立っていってしまう。慌ててリベルテはゼファの袖を引いた。

「あの。どんな所なんですか一体、渡し場って言うのは」

「まあまあ、行ってみればわかるって。ほら、置いてかれたら道に迷っちゃうよ」

「あの…」

 どう見ても面白がっているとしか思えないゼファは渡し場の詳細をリベルテに教える気がないようだ。

 ウルの後についてしばらく険しい山道を登っていくと、やがて、岩場の間の平地が見えた。留番所よりも小さい平屋の小屋が二つ並び、片方からはもうもうと白煙が立ち上っている。

「あれは?」

「あれは鍛冶小屋と建場小屋だ」

「何をする場所なんですか?」

「なんも知らないんだな、先生。鍛冶場では発掘に使う道具を作ってるんだよ。すぐ磨り減っちゃうからな。建場は、掘り出された石を使えるのと使えないのにとりあえずざっと分けるところだ」

 わかりやすいウルの説明に、なるほどと頷く。

 想像していた以上に鉱山という場所の作業工程は多岐に別れるようだ。鉱山で起こる病の勉強だけでなく、鉱山そのものの知識ももう少し仕入れてくるべきだったとリベルテは内心でこっそり反省した。

 鍛冶小屋の中は熱気に溢れ、槌と炎の音が響き渡っている。

 ウルがリベルテを紹介した声は熱心に槌を振るう男達にほとんど届かないようだった。

 そして建場小屋にいたのは驚いたことにほとんど女性だった。

 大きな盥に水を張って、そこに石をひたし、鉱石かそうでないかを見分けるらしい。作業をしていた女達は三人が小屋にはいると一斉に顔を上げた。

 リベルテを紹介したとたんかしましい声が小屋の中に溢れ、口々に質問をしてくる。

「あらま、ずいぶん若い先生だね!おいくつ?」

「へえ、昨日都から来たのかい!じゃあしばらくは先生が面倒を見てくれるんだねぇ」

「前のクソじじいに比べたらずいぶん可愛い子が来たじゃないか」

「なんだあんた、そんな細っこい身体で保つのかい?大風が吹いたら吹きとばされっちまいそうだよ」

 あれこれと賑やかな声に果たしてどれからどう応えるべきかとリベルテが眼を白黒させていると、小屋の奥からパンパンと手を叩く音が響き渡った。

「ほら、あんた達!具合が悪くなったらイヤでもその可愛い先生のお世話になるんだから、今はさっさと仕事をかたづけちゃいな!」

「はあいー」

「わかってるって、ヤツカ」

 ヤツカ、と呼ばれた女性が一番奥から三人の所へやってくる。

 やぁ、ヤツカ、という気安いゼファの言葉には適当に頷いてじろじろとリベルテを伺った。

「はじめまして。リベルテ・律・アーシェントと申します。この度、デルフィカの医師として赴任いたしました」

「ふん。よろしく。あたしはヤツカ・リンデン、この建場小屋の、まあ一応責任者だね」

 年の頃は四十くらいだろうか。ヤツカはくすんだ金の髪を後ろでひとまとめにした、眼光の鋭い女性だった。

「なにしてんだい、ウル。仕事は」

「休憩中だよ。山長に言われて、この二人の案内してんだ」

「あんたが?……へぇ、おかしなこと教えるんじゃないよ」

「ちゃんと案内してるだろ!」

 気安い口調に、おや、とリベルテは気付く。そういえば眼の色がそっくりだ。

「もしかして、ご家族ですか?」

 その問いにウルはしかめっ面をし、ヤツカはなんだい、と言った。

「言ってなかったのか。そうだよ、ウルはあたしの息子だ。ようやく石掘りに加えてもらえるようになったけど、まだまだ半人前でねぇ」

「うっせぇ、うっせぇ!ほら、さっさと次行くぜ、先生、ゼファ!」

 肩をいからせてさっさと小屋を出てしまったウルに、ゼファが笑ってヤツカを見やる。

「まだ反抗期みたいだねぇ」

「まったく、いつまでもガキで困るよ。さ、じゃあこれからよろしくね、先生」

「はい。よろしくお願いします」

 



















 

 坑道の入り口は建場小屋からすぐの所にあったが、今は忙しい時期だと言うことで入ることは出来なかった。

 しっかりと木の枠で支えられた大人二人が並んで入れるか入れないかという坑道の奥は、まるで蟻の巣のように入り組んでいるのだという。

 知らない者では迂闊なところに入り込んで迷って死んでしまうのがオチだ、とウルに脅された。

「そうでなくってもガスも出るし、足を踏み外して落下することもあるからな。水が溜まる事だってある。いいか、先生、ないとは思うけど絶対に一人で入るなよ」

「わかりました。………僕だったら入ってすぐに道に迷いそうです」

「なにリベルテ、方向音痴?」

「そういうわけではないんですけれど……」

 脚を滑らせたり転んだり落下したりしているうちにうっかり方向を見失う、と言うのが正しいだろうか。医療以外の生活に関して、自分のスキルがいささか心許ないのをリベルテは自覚している。

「へぇー。まあ、うっかりっぽいよね」

「………」

「なんだよ先生、そんなんで医者なんてできんのかよ」

「…………はい。それだけは」

「だけってなんだよ」

 ぶつぶついいながらウルが坑道の前を通り過ぎ、さらにその奥にある獣道のような細い道を昇っていく。ほとんど獣道と言っていいようなそこには登るための縄が張られていた。

 登り切ると一部屋ほどの厚い板で出来た足場があり、太い柱が立っていた。そしてその柱から伸びる鉄で編まれたロープ。

「これは……」

「渡し場。先生。両手上げて」

「はい?」

「じゃ、ここにしっかり掴まってね。はなしちゃ絶対駄目だからね」

 あれよあれよと言う間にくるくるっと胴に縄を巻かれ、厚い革で出来た座席に座らされる。席と言ってもそれは太い綱の中央に取り付けられただけのものだった。綱は頭上に張られた鋼鉄のロープ、そして滑車に繋がっている。

 しっかりと両手を太い綱に掴まらされ、ようやくリベルテは理解した。我ながら遅すぎる。

「あ、あの。ゼファ…ッ」

 が、ゼファはまったくとりあう様子がない。

「あの…ッ」

「絶対離さないようにね」」

「ちょ、待って…!」

 ください、という間もなかった。ひょいと膝と尻の下に手を入れられて、持ち上げられ、厚い木でできた足場から一気に空に放り出される。

 わぁ、なにすんだよ、というウルの慌てた叫び声はもう背後で聞こえた。

 びょうびょうという風の唸りが耳元で唄う。眼を閉じることも思いつかなかった。

 山から山へ張られた滑車の、頼りない釣り椅子に掴まって、リベルテは空を飛んでいた。

「……ッ」

 足元に地面はない。どれほどの深さかも計れないような峡谷が眼下にあって、その上を滑っていく。

「わ……」

 山裾に広がる森の向こうにはデルフィカの町があった。

 淡く柔らかい石の色と、色とりどりに塗られた屋根の続く美しいデルフィカの町。中央に見える黒い屋根は天央鉄道の駅で、その向こうに一筋の道があった。

 山々の間を縫い、線路はうねりながらどこまでも続いている。

 夏の空は青く見晴るかす遠くは紫に煙っていた。

 山間に、微かに見えるあれはもしかして海だろうか。

 ひゅうひゅうと身体にあたってすり抜けてゆく風も今は冷たくはなく、暖かな緑の匂いをはらんでいる。

 滑車と鉄鉱のロープの擦れる音、風を切る音、天高く飛ぶトンビの鳴き声。空のただ中で、リベルテはただ眼を見張った。

 今見ているこの光景をひとかけらも見逃さないように。

 ジャアッという音を立てて滑車が終点に辿り着いた。

 メテオと同じような木の足場に、スピードが弱まる工夫がされているとはいえそれでもかなりの勢いで降りたって、危うくたたらを踏む。

「うわ…ッ」

 丸太に蹴躓いて転ぶのはリベルテを吊ったままの縄が支えてくれたが、代わりに柱に額をしたたかぶつける羽目になった。

「う、ぅーッ」

 痛みに呻きながらもどうにか身体を括ってあった縄をはずす。

 あれよあれよと言う間に巻かれたこれは命綱で、なるほど最低限命を失わないようにはしてあるわけだけれども一体あの男は何を考えているのかと思う。

 悪ふざけにしては質が悪すぎる。

「い、いたたた…っ、もう、なんで……ッ」

 八つ当たりで床を殴ったらかえって手の方が痛かった。

 そうこうしている間にまたジャアッという滑車の音がして、ゼファが勢いよく渡し場に降り立った。リベルテと違い、たたらすら踏まない見事な降り方だ。

「よいしょっ、と……あ、リベルテ、だいじょぶ?泣いちゃった?」

「泣いてません…!何考えてるんですか、ゼファ!」

「結構元気そうじゃん。やっぱり大丈夫だったかー」

 あっはっは、などと笑ってごまかされてはたまらない。

「やっぱりじゃありませんよ…!僕がパニックを起こして空で暴れたらどうするつもりだったんです。今後こんな命に関わる悪ふざけは絶対止めてください」

「わかったわかった。悪かったよ、リベルテ。もうしない」

「僕以外の人にもですよ。本当にわかってるんですか。高い場所にいるって言うだけで死んでしまいそうな恐怖を感じる人だっているんです」

 真剣に問いつめるとゼファが笑顔を引っ込める。

 そうするとその顔はやはり見惚れてしまうほどに端正で、紫の眼に見つめられると落ち着かない。

「うん。反省しました。ごめんね、リベルテ」

「………まったく……」

 思わずため息をついてしまった。神妙な顔をしているくせにどうにも謝罪がどこか胡散臭いのはなぜなのだろう。

 ぶつけた額が痛い。

 やがてウルがやって来て、リベルテよりも声高にゼファを詰った。

「なに考えてんだよ!悪ふざけにも程があんだろ、ゼファ!これで先生が死んじまったりしたら、あんた、どうするつもりだったんだよ!」

「いや、ちゃんと命綱まいといたし」

「あんなの本気で暴れたら解けちゃうだろ、信じらんねーよ!鉱山の連中にだってどうしても渡し場が駄目ってヤツもたくさんいるのに、今日来たばっかりの先生が大丈夫かどうかなんてわかるわけねーだろ!」

「いや……ホントゴメン。ほんとに。反省してます、すみません、ごめんなさい、リベルテ、ウル」

「もう二度とすんなよ!」

 怒り狂ったウルがそう吐き捨てる。

 神妙な顔をしたままハイと言ってゼファが頭を下げた。上背のある男前がそういう仕草をするとどうにも憎めなくて、リベルテはため息をついた。

 始めて見たときにも人の警戒を殺ぐ笑顔を持っているなと思ったけれど、ゼファを少しばかり知るようになってそれがつくづく本当だったなと思う。

 人に嫌われない、という性《しょう》の人間はいるものだ。

 あるいは、そうあるように努めているか。

「もう良いです。ウル。行きましょう」

「……そおかー?」

「はい。ゼファは二度としないと言ってましたから」

 どうにも信用ならない、という目つきでもう一度ゼファを睨みつけてからウルが渡し場から降りる石の階段を降っていく。

 その後を追おうとしてちょっと脚を滑らせたリベルテの肩を支えて、ごめんねともう一度ゼファが言った。











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