『ごらんよ、あれが氷の城の養い子だ』

『……なんだい、あれはただの人の子じゃないか』

『そうさ 冬の王は、あの人の子を城に迎え入れた』

『憎らしい、凍らせてやろうか』

『止めておおき、冬の王は逆らう者に容赦しない そのうちに戯れ事に飽きるだろう』

『それもそうだな じゃあその時に凍らせてやろう』

『あの人の子が無事に氷の城を出ることができたならね………』

 

 薪を拾う手を止めて、ふと城之内は雪を纏う木々を仰ぎ見た。

 ざあと雪の粉を散らして吹き過ぎた風が、耳元で笑った気がしたので。

 そういう事もあるのだろう。

 ここは冬の王の統べる土地、そこかしこに精霊達が息づく人の世から遠く離れた場所なのだから。

「……そろそろ帰んなきゃ。海馬と、モクバのとこに」

 一束の薪をよいしょと持ち上げて、城之内は自分の居場所へと帰るべく雪の道を歩きだした。

                                           《氷の王》




遊戯王本《氷の王》より。
ええと、これはですね、もう忘れてしまいましたがいつだかのイベント時に
お客様にサービスでお付けしたポストカードです。
表に絵、裏には本の番外編がちょろっとだけ載ってました。
たまたまMOに入っていたのでついでに載せてしまおうかなと。リサイクルリサイクル。